宝物の風景~はままつの空と物見遊山

「宝物の風景」は浜松健康院のプライベートブログです。何気ないけど心に残った風景を撮影して記録しています。

光明山遺跡は歴史ロマン感じる霊山!丁石を辿る古道ハイキング

浜松市天竜区の光明山(こうみょうさん)は、秋葉山と春埜山と並んで山岳修験の遠州三山の一つです。
秋葉山が火の神様の火難避けなのに対して、光明山は水の神様の水難避けで、一緒にお参りされていたそうです。
また、春埜山と同じく行基が開いた霊山です。

残念ながら、光明寺は昭和6年の火災で消失し、現在は「光明山遺跡」として石垣や常夜灯が残されているのみです。
光明山遺跡からの展望は有名なので、この季節に登っておきたい山です。

登山ルートは多くありますが、一番一般的で丁石(町石:道のりを示した石)も多く残っている「横川古道」で登り、「横川お目たで池古道」で下ります。
なお、登山ルートマップや光明山の歴史など、「よみがえれ秋葉古道の会」のHPが詳しく、地図もダウンロードできます。
私もルートマップを印刷して持参し、当記事もそれに従ってガイドしていきます。

光明山遺跡は歴史ロマン感じる霊山!丁石を辿る古道ハイキング



GPSコース図:右上クリックで拡大

※ 2019年1月に記録したもので、逆時計周りで周回したものです

光明山遺跡は歴史ロマン感じる霊山!丁石を辿る古道ハイキング


スタート地点は、国道362号線の道の駅「いっぷく処・横川」です。
駐車場に車を停めさせてもらい、横断歩道で国道を渡って反対側の道に進みます。

光明山遺跡は歴史ロマン感じる霊山!丁石を辿る古道ハイキング


右手に橋を過ぎて、すぐの分岐点を左に行きます。
登山道への案内板も立っています。

光明山遺跡は歴史ロマン感じる霊山!丁石を辿る古道ハイキング


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林道に入ってすぐに登山口の案内板があります。
林道の左から登山道が始まります。

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登山口に丁石が倒れています

実はこれ「二丁目」で、なぜ二丁目から始まるのかも、前述の「よみがえれ秋葉古道」HP内で説明されています。

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「三丁目」

いきなりの急登で、すぐに身体は温まります。

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「四丁目」は倒れてしまっています

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「五丁目」は木に立てかけられています

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「六丁目」は木と並んで立っています

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「九丁目」

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十丁目にあたる分岐点 町石は台座のみ

急勾配が一段落する地点は分岐点で、左からの道と合流し、右に進みます。
道の駅からすぐに山に入るルートとの合流で、地図上でもわかると思います。

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「十一丁目」

丁石はなくなっているものもあります。
気持ちの良い山道が続きます。

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「十二丁目」

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「十三丁目」

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「十四丁目」は巨岩の前にあり、頭部が欠けている

※現在(2018.1.1)は倒れている

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「十五丁目」は下り坂の途中に

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見晴らしの良い場所に出て下を覗くと足がすくみます。
雲が多いのが残念ですが、こういう日もあります。

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「十六丁目」


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「十七丁目」

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飛んで「二十二丁目」は、傾いた石像の前に

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秋葉山にもこのような鉄塔下から展望出来る場所がありましたね

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「二十四丁目」

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炭焼跡もある

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「二十五丁目」

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倒れている「二十六丁目」


この間、薄い踏み跡でしたが「前山を経て光明林道へ」という分岐がありました。
このあと出てくる「五人塚」を横切って光明林道(細い舗装車道)に出るのではないかと思います。

次の分岐点は、「只来古道」とのものです。
こちらのルートは上級者向けだそうです。

光明山遺跡は歴史ロマン感じる霊山!丁石を辿る古道ハイキング

ついに「光明山遺跡」に到着

石垣を見上げるとなかなかの迫力です。
先着で男性が1人いて少し話をしました。
自動車で上がってきたとのことでした。
細い舗装路ですが、天竜の街中から車で来ることもできるのです。

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中央にアクトタワー

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天竜川の流れ


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少し崩れかかっている石段を登る

左手に見える小さい屋根の下に無料の望遠鏡があります。

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「新・浜松の自然100選」の眺望が楽しめる

無料の望遠鏡は遠くまでよく見えて、しばらく楽しんでしまいました。

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画像クリックで拡大

このような立派な「光明寺」伽藍がここにあったと思うとロマンを感じてしまいます。
石垣などはそのまま残っていることがよくわかります。

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登ってきたところに戻って、石垣に沿って北方面に進みます。
光明山の山頂、奥の院跡、家康隠れ岩などがあります。
まだまだ見所がいっぱいです。

光明山遺跡は歴史ロマン感じる霊山!丁石を辿る古道ハイキング


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分岐点があり、堀切の方に少し入ると「五人塚」がありました。
光明山には「光明城」があった時代もあり、戦いの跡も残っているのです。

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下っていくと車道(光明林道)に出ます

ごらんのとおり、舗装されてますが枯葉が多く、狭いので車での通行も神経を使うと思います。
しばらく車道を歩きます。

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1つ目の分岐点

右に入る山道がありますが下山ルートなので入りません。
後で出てくる「石の道標」につながるルートです。

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2つ目の分岐点

「奥の院跡」に向かうしっかりした山道の入口が続けてあります。
ここから入る人が多いようです。
私は光明山山頂へ直結する、もう一つ先の入口に向かいました。

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3つ目の分岐点

車道が左にカーブする外側、右斜面から「山頂広場」に向かう登山口があります。
先ほどの2つのルートと違い、草や落枝が多く歩きにくいコースです。
急登でがんばりどころです。

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「山頂広場」に到着 展望はなし

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光明山の山頂を示す2等三角点

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標高は539.7m

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山頂にも何かの基盤が残っていました

※ 山鳥の観察小屋があったらしい

登ってきた道と逆方面の道を下っていくと、先ほどの「奥の院跡」に進む道と合流します。

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右方面に下っていくルートがありますが、ひとまず直進すると画像の道標があります。
まず「家康隠れ岩」に進みます。

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地図上では「鏡岩」と「家康隠れ岩」が別々に書かれているので、あちこち探してしまいましたが、画像でわかるとおり同じなんですね。
帰ってから気づきました。
「行者座禅窟」「山の神跡」なども地図上には書かれていますが、現地には何も示すものがなくわかりませんでした。

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画像は最も高いピーク箇所で、ここが「山の神跡」なのかもしれません。

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画像は「鏡岩:家康隠れ岩」から下の「奥の院跡」を覗き込んだものです。
地図上では周回できるように見えますが、道はありませんでした。
「奥の院跡」は行き止まりです。
ピーク箇所から北に下っていくことはできるようですが、車道で引き返すのは嫌なので引き返しました。

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「奥の院跡」から先に見える山道を上がって引き返します。

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道標などありませんが、この地点から急坂を下っていきます。

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画像で見ると、竜が右に向かって首を出してきたように見えます。(自分だけ?)
※現在は様変わりしている(2017.12.20)

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つまづいたりすると大変危険なので、足の運びを慎重にして下山します。

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地図上の「道標」のある地点

前述したとおり、車道から最初に入る所につながります。
味のある文字「右 奥の院」が掘られています。
ここから地図上では車道と合流するように見えますが、車道の崖上を山道は通っています。

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地図上で鉄塔と書かれた箇所

見てのとおり、この周辺は広い林道を進みます。

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分岐点を通過して振り返って撮影

左の道から下りてきました。
右に進むと車道に合流するようです。

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この分岐点は右に進みます

左方面は「武速神社・巾着石」と書かれていました。
地図にはありませんが、国道362号に出られる道のようです。

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この地点で広い林道が終わり、細い山道に入っていきます

光明山遺跡は歴史ロマン感じる霊山!丁石を辿る古道ハイキング


何とも紛らわしい分岐点(左に進む道有り)が現れますが、先の木に赤テープが巻かれていますし、地形図を見ても右方向に進むはずなので、迷わず直進します。

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何の説明書きもないので通過してしまう人もいるかもしれませんが、これが古道の名前にもなっている「お目たでの池」です。
昔、徳川家康が目をわずらったとき、お告げによりこの池の水で目を湿布して治したと伝えられています。
小さな池ですが涸れたことがないそうです。
以前は説明書きがあったみたいです。(秋葉古道HP参照)

光明山遺跡は歴史ロマン感じる霊山!丁石を辿る古道ハイキング


この橋を渡った先にある道が、登山口のあった道と同じです。
左に行くと登山口に戻り、道の駅まで帰ることができます。

いろいろじっくり見ながら歩いて、全行程約3時間半のコースでした。

このあと、山頂から移された現在の光明寺(天竜区山東)を訪れました。
石像などは光明山から移されたものだそうです。



日本最大級の木造の大黒真天像があったり、小高い山道を登って行くと奥之院摩利支天堂や展望台が設置されていて、非常に良い所でした。
奥之院摩利支天堂は、光明山の奥の院跡からそのまま移されたといいます。
立派な建物が、あの山奥のあの場所にあったなんて・・・これまたロマンです。
こちらの新しい場所は見晴らしも良く、まるで私たちを見守ってくれているようです。

この日、歩数計は13618歩を示していました。
天竜区山東の光明寺は、いずれ詳しく紹介したいと思います。

※2018.1.2訂正・加筆しました
※下記記事で天竜区二俣の光明寺を訪れました




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