今回は、春野町の秋葉山と同じぐらい気に入っている掛川の八高山で、以前ルートを間違えて歩けなかった部分、ものすごい急登で大変そうな部分を攻略しようと決めました。
八高山は登山ルートが多くあるので、組み合わせによって様々な周回をすることができ、何度訪れても楽しめる山です。
3回目のルートは、大井川鉄道の福用駅から急登コースで「馬王平」(まおうだいら)、「大垂滝」(おおたるだき)から八高山山頂、北上して「天狗の座敷(バランダ)」、「女天狗の峰」を通過して「カザンタオ」に出て、林道で馬王平に戻るものです。
※ 福用駅から急登コースで馬王平、林道経由で大垂滝から山頂~カザンタオまでのルートは、下記記事と同じでGPS記録があるのでご参照ください。


馬王平までの様子は、前の記事を参照してください。
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アップダウンの少ないほぼ平坦な林道です
馬王平までの疲れを、林道を歩きながらとって、次なる急登に備えます。

「大垂滝」まで、画像のような路肩の広いコーナーがいくつかありますが、とりわけ広く開けた箇所の内側に登山口があります。

前回見たときよりも、踏み跡がはっきりしているので驚きました。
KDDの関係者が作業で入ったのかもしれません。
春野町の大日山の取付みたいに、踏み跡の薄い急登な道を想像していたので肩透かしを食らったようでした。
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歩幅を小さく、足裏を斜面に合わせてしっかり押し付け、ゆっくり登っていきます。
ふくらはぎはパンパンになり、グリップを効かすのも大変な傾斜でした。


短い緩やかな傾斜の後は激しい急登、それを繰り返しながら標高が上がっていきます。
木々の間から、遥か下方に大井川が見えました。
下調べで、山頂近くになると笹薮になることはわかっていました。


笹薮の中も急登は続いています。
落ちた笹の葉で足元はすべり、上からロープを垂らして助けて欲しいと思ったほどでした。
頂上(832.1m)に着いた喜びは、今までで一番大きかったです。
林道の登山道入口から頂上まで約40分の激闘でした。


人気のある八高山ですが、3度の登頂で山頂で人に会ったことはありません。
富士山展望が有名ですが、初登頂の時だけ素晴らしい眺めを経験しています。
頂上から「天狗の座敷」に向かいます。


上の画像を見ると、道なき道を行くように見えますが、ちゃんとルートは確認できます。
ただし、視界が悪いので足元には注意が必要ですし、野生動物、特にクマとの遭遇の危険もあるので緊張します。






木に付けられた道標に従って、ピークに向かって登ります。
激しい登りを終えた後なのでキツイですが、距離は短いです。
「バランダ」を漢字表記にすると「原の平」となるようで、別名に「天狗の座敷」があります。
812.8mの三角点もあります。
八高山もかっては修験者の山であり、天狗の名称はその名残ではないかと思います。
「天狗の座敷」の案内板につられて左方面に進んでしまったのが前回のミスでした。
道標の左方面は、「小天狗の峰・日当山(ひなたやま)・掛川市泉」と記載されています。
右方面(直進に近い)への案内がありませんが、実はルートがあるのです。
「小天狗の峰」ではなく、カザンタオに行くには「女天狗の峰」に進まないといけないのです。
前回はそれに気付かずに別方向にどんどん進んでしまいました。
ちゃんと道標に「女天狗の峰・カザンタオ方面」の表示が必要だと思います!
(2019年1月には表示が付きました)

言われてみれば確かにルートはありました。
上の画像の後には滑り落ちるような激下りもあり、デジャブを感じました。
八高山の下りは、どちらにしてもそのような激下りはあるのです。

再び木に付けられた道標には、どちらに行っても同じ距離で家山地区へ行くと書かれています。
なんともわかりにくい表示ですが、「女天狗の峰」への案内に従い、再び登りの山道を進みます。
もう一方のルートは踏み跡が薄かったです。
(2019年1月 危険なため「女天狗の峰」ルートを使うよう案内があります)


登りきったピーク(714m)に「女天狗の峰」がありました。
画像の道標は見てわかるとおり、判読が非常に難しいものです。
左方向に「黒俣・家山」の文字があるのはわかります。
右方向を指しているのは、歩いてきた道です。
深く考えずに道標に従ってしまいました。


上の画像を見てください!
私はこの木の皮が剥ぎ取られたのを見て、ギクッとして立ちすくみ、慌てて辺りを見渡しました。
これは「クマはぎ」ではないかと思ったのです。
クマはぎとは、クマが春から夏にスギやヒノキなどの針葉樹の樹皮を剥いで彩食する習性をいいます。
クマの中でも「ツキノワグマ」に限られるとのこと。
シカはぎが、樹皮片が細かく散乱するのに対して、クマはぎは、バナナの皮を剥いたように大きな樹皮片が樹木とつながって残っているのが特徴なのだそうです。(帰宅後の調べによる)
どうですか?これは完全に・・・
以前もカザンタオ近くでクマらしきものを目撃してることもあり、現場ではすぐに用意しておいた携帯ラジオを鳴らしました。
クマよけの鈴も常備していますが、追加でラジオの音量を最大限にして歩くことにしたのです。



下りきると舗装路と合流しました。
「カザンタオじゃない!」
少しパニックになりましたが、簡単なこと、またルートを間違えたのです。
地図を見直すと、「女天狗の峰」が分岐点だったのです。
舗装路を登ればカザンタオには行けますが、それはもう自分が許せないことでした。
下った道はそれほどキツくもなかったので、再び「女天狗の峰」まで登り直すことにしました。
往復30分程のロスです。
戻ってみると、なんとなーく踏み跡があるのがわかって、悔しいったらありませんでした。







ピークから真っ直ぐ稜線を下って、「カザンタオ」直前で右に降りる感じで出口に着きました。
他の人のブログでは、ピークを右に巻いて林道に出るようでしたが、はっきりした踏み跡を辿ったらこういうルートになりました。
「カザンタオ」を漢字で表記すると「風倒峠」となるらしいです。
「バランダ」=「原の平」といい、ハイカラな名前が多いのも八高山の魅力です。
カザンタオからは、「大垂滝」を経て「馬王平」へ、ひたすら林道を歩いて戻ります。









林道歩きは長く、地味に体力消耗していきます。
「カザンタオ」から「馬王平」まで約1時間でした。
麓の「白光神社」まで、往きと同じ①急登コースで下りました。
急な下りが心配でしたが、実際に歩くとそれほどでもなかったです。
神社が見えてからの最後の激下りが一番大変だったかもしれません。
下っている途中、大井川鉄道のSLの汽笛(多分)が聞こえました。
あわよくば撮影したかったのですが間に合いませんでした。
全行程約5時間半強、27,676歩でした。

この歩数計は3Dセンサーが付いているので、ポケットやカバンに入れておいても計測してくれます。
今回は転倒なしで済みましたが、きっと役に立ってくれると思います。
また、100円ショップで購入したインソールも初めて使用しました。
スポーツショップでは数千円もするのがありますが、100円の物で十分良かったです。
靴はフィット感が非常に重要になりますので、インソールで調整したり、いろいろ試すのも良いと思います。
これで八高山のルートもほぼ掌握できました。
八高山山頂からカザンタオのルートは、見ていただいたとおり、道標が少なく、あっても間際らしいのでコースミスしやすいと思います。
十分な下調べと地図(地形図)持参が必要です。
掲載した画像は、登山をしない人が見ると、違いがわからないかもしれません。
明確でないルートは、林野庁の赤い「境界見出票」(画像にたくさん写っています)を辿ると良いと思います。
本格的な登山コースなので、しっかりと準備をしてください。
今度は、前回間違えて下った(激下りだった)コースを逆に登ってみたいと思います。
そのときは福用駅とは山の反対側の、黒俣バス停駐車場が起点となります。
(※ 2017年7月 下記記事で周回しました)
八高山は登山ルートが多くあるので、組み合わせによって様々な周回をすることができ、何度訪れても楽しめる山です。
3回目のルートは、大井川鉄道の福用駅から急登コースで「馬王平」(まおうだいら)、「大垂滝」(おおたるだき)から八高山山頂、北上して「天狗の座敷(バランダ)」、「女天狗の峰」を通過して「カザンタオ」に出て、林道で馬王平に戻るものです。
※ 福用駅から急登コースで馬王平、林道経由で大垂滝から山頂~カザンタオまでのルートは、下記記事と同じでGPS記録があるのでご参照ください。
2019/01/15
麓の白光神社が登山道入口です
神社左手から急登な登山道に入ります
馬王平までの様子は、前の記事を参照してください。
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2017/01/26
「馬王平」の分岐点 右手の林道に進みます
崩れていたり荒れている部分もあります
アップダウンの少ないほぼ平坦な林道です
馬王平までの疲れを、林道を歩きながらとって、次なる急登に備えます。
この左手に登山道があります
「大垂滝」まで、画像のような路肩の広いコーナーがいくつかありますが、とりわけ広く開けた箇所の内側に登山口があります。
登山口 枝の旗には「↑ KDD 八高山頂」
前回見たときよりも、踏み跡がはっきりしているので驚きました。
KDDの関係者が作業で入ったのかもしれません。
春野町の大日山の取付みたいに、踏み跡の薄い急登な道を想像していたので肩透かしを食らったようでした。
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2017/01/19
いきなりの急登、キツイの一言
一段落の緩やかな傾斜
再び激しい急登が始まる
歩幅を小さく、足裏を斜面に合わせてしっかり押し付け、ゆっくり登っていきます。
ふくらはぎはパンパンになり、グリップを効かすのも大変な傾斜でした。
再び傾斜が緩やかに
1ヶ所だけ少し下りが
短い緩やかな傾斜の後は激しい急登、それを繰り返しながら標高が上がっていきます。
木々の間から、遥か下方に大井川が見えました。
下調べで、山頂近くになると笹薮になることはわかっていました。
笹薮に突入 頂上まではあと少しのはず
笹薮の先に頂上の光が
笹薮の中も急登は続いています。
落ちた笹の葉で足元はすべり、上からロープを垂らして助けて欲しいと思ったほどでした。
頂上(832.1m)に着いた喜びは、今までで一番大きかったです。
林道の登山道入口から頂上まで約40分の激闘でした。
この右手から這い上がってきました
山頂を独り占め 富士山は霞んで見られませんでした
人気のある八高山ですが、3度の登頂で山頂で人に会ったことはありません。
富士山展望が有名ですが、初登頂の時だけ素晴らしい眺めを経験しています。
頂上から「天狗の座敷」に向かいます。
西南西に500m 「天狗の席敷」家山に至る 座敷の間違いですね
頂上から笹薮を下ります
上の画像を見ると、道なき道を行くように見えますが、ちゃんとルートは確認できます。
ただし、視界が悪いので足元には注意が必要ですし、野生動物、特にクマとの遭遇の危険もあるので緊張します。
見晴らしの良い所から南アルプス①
見晴らしの良い所から南アルプス②
道標 左:黒俣(地区) 右:家山(地区) 天狗の座敷はこの上
再度のキツイ登り がんばりどころ
バランダの道標
「天狗の座敷」
木に付けられた道標に従って、ピークに向かって登ります。
激しい登りを終えた後なのでキツイですが、距離は短いです。
「バランダ」を漢字表記にすると「原の平」となるようで、別名に「天狗の座敷」があります。
812.8mの三角点もあります。
八高山もかっては修験者の山であり、天狗の名称はその名残ではないかと思います。
「天狗の座敷」の案内板につられて左方面に進んでしまったのが前回のミスでした。
道標の左方面は、「小天狗の峰・日当山(ひなたやま)・掛川市泉」と記載されています。
右方面(直進に近い)への案内がありませんが、実はルートがあるのです。
「小天狗の峰」ではなく、カザンタオに行くには「女天狗の峰」に進まないといけないのです。
前回はそれに気付かずに別方向にどんどん進んでしまいました。
ちゃんと道標に「女天狗の峰・カザンタオ方面」の表示が必要だと思います!
(2019年1月には表示が付きました)
2019/01/15
このルートを行きます
言われてみれば確かにルートはありました。
上の画像の後には滑り落ちるような激下りもあり、デジャブを感じました。
八高山の下りは、どちらにしてもそのような激下りはあるのです。
分岐点に道標
再び木に付けられた道標には、どちらに行っても同じ距離で家山地区へ行くと書かれています。
なんともわかりにくい表示ですが、「女天狗の峰」への案内に従い、再び登りの山道を進みます。
もう一方のルートは踏み跡が薄かったです。
(2019年1月 危険なため「女天狗の峰」ルートを使うよう案内があります)
2019/01/15
道標から少し登った所にあった枯れ木
「女天狗の峰」に到着
登りきったピーク(714m)に「女天狗の峰」がありました。
画像の道標は見てわかるとおり、判読が非常に難しいものです。
左方向に「黒俣・家山」の文字があるのはわかります。
右方向を指しているのは、歩いてきた道です。
深く考えずに道標に従ってしまいました。
緩やかに下っていきます
上の画像を見てください!
私はこの木の皮が剥ぎ取られたのを見て、ギクッとして立ちすくみ、慌てて辺りを見渡しました。
これは「クマはぎ」ではないかと思ったのです。
クマはぎとは、クマが春から夏にスギやヒノキなどの針葉樹の樹皮を剥いで彩食する習性をいいます。
クマの中でも「ツキノワグマ」に限られるとのこと。
シカはぎが、樹皮片が細かく散乱するのに対して、クマはぎは、バナナの皮を剥いたように大きな樹皮片が樹木とつながって残っているのが特徴なのだそうです。(帰宅後の調べによる)
どうですか?これは完全に・・・
以前もカザンタオ近くでクマらしきものを目撃してることもあり、現場ではすぐに用意しておいた携帯ラジオを鳴らしました。
クマよけの鈴も常備していますが、追加でラジオの音量を最大限にして歩くことにしたのです。
尾根を下ります
視界は開けているので警戒はしやすい
下りきって舗装路に出た所
下りきると舗装路と合流しました。
「カザンタオじゃない!」
少しパニックになりましたが、簡単なこと、またルートを間違えたのです。
地図を見直すと、「女天狗の峰」が分岐点だったのです。
舗装路を登ればカザンタオには行けますが、それはもう自分が許せないことでした。
下った道はそれほどキツくもなかったので、再び「女天狗の峰」まで登り直すことにしました。
往復30分程のロスです。
戻ってみると、なんとなーく踏み跡があるのがわかって、悔しいったらありませんでした。
踏み跡があるようなないような
ルートがはっきりしてきました 下り
最後と信じてキツイ登りのがんばりどころ
ピークを過ぎたらガンガン下ります
下方が明るく見えカザンタオだと確信
中央の木の右側に出てきました
カザンタオの分岐点
ピークから真っ直ぐ稜線を下って、「カザンタオ」直前で右に降りる感じで出口に着きました。
他の人のブログでは、ピークを右に巻いて林道に出るようでしたが、はっきりした踏み跡を辿ったらこういうルートになりました。
「カザンタオ」を漢字で表記すると「風倒峠」となるらしいです。
「バランダ」=「原の平」といい、ハイカラな名前が多いのも八高山の魅力です。
カザンタオからは、「大垂滝」を経て「馬王平」へ、ひたすら林道を歩いて戻ります。
林道入口のゲート 一般車両は進入禁止
白いラインの書かれた木の間は登山口を示します
少し凹んだところが馬王平か
「大垂滝」
八高山への登山口に戻ってきました
林道歩きは長く、地味に体力消耗していきます。
「カザンタオ」から「馬王平」まで約1時間でした。
麓の「白光神社」まで、往きと同じ①急登コースで下りました。
急な下りが心配でしたが、実際に歩くとそれほどでもなかったです。
神社が見えてからの最後の激下りが一番大変だったかもしれません。
下っている途中、大井川鉄道のSLの汽笛(多分)が聞こえました。
あわよくば撮影したかったのですが間に合いませんでした。
全行程約5時間半強、27,676歩でした。
新調した歩数計
この歩数計は3Dセンサーが付いているので、ポケットやカバンに入れておいても計測してくれます。
今回は転倒なしで済みましたが、きっと役に立ってくれると思います。
また、100円ショップで購入したインソールも初めて使用しました。
スポーツショップでは数千円もするのがありますが、100円の物で十分良かったです。
靴はフィット感が非常に重要になりますので、インソールで調整したり、いろいろ試すのも良いと思います。
これで八高山のルートもほぼ掌握できました。
八高山山頂からカザンタオのルートは、見ていただいたとおり、道標が少なく、あっても間際らしいのでコースミスしやすいと思います。
十分な下調べと地図(地形図)持参が必要です。
掲載した画像は、登山をしない人が見ると、違いがわからないかもしれません。
明確でないルートは、林野庁の赤い「境界見出票」(画像にたくさん写っています)を辿ると良いと思います。
本格的な登山コースなので、しっかりと準備をしてください。
今度は、前回間違えて下った(激下りだった)コースを逆に登ってみたいと思います。
そのときは福用駅とは山の反対側の、黒俣バス停駐車場が起点となります。
(※ 2017年7月 下記記事で周回しました)
2017/07/20