秋葉山・久保田古道 春野・天狗の町から観音様の見守る参道で秋葉寺まで

ゆかみたけし

2017年08月10日 22:27

台風一過の後の猛暑日に、春野町の秋葉山に登ってきました。
通常は、山頂の秋葉神社上社まで表参道か裏参道で登るのですが、あまり知られていない「久保田古道」を使いました。

※ 2017年10月時点で久保田古道は林道工事のため立入禁止になっています
2017/10/19


秋葉山山上の水源地である「機織井(はたおりい)」にて

GPSコース図:右上クリックで拡大

「久保田古道」は、今年3月に下山コースとして歩いたことがあります。

2017/03/10

夏の暑い時期に同じコースを周回するのは厳しいと自重し、当時は持っていなかったGPSによりコースを記録したいのと、天狗つながりで春野文化センターにある「日本一の天狗の面」から出発し、秋葉三尺坊大権現(天狗)出現霊場の「秋葉寺(しゅうようじ)」までを往復することにしました。


日本一の天狗の面 電柱や小屋と比べると大きさがわかります

春野文化センターは、この春野町出身の宝塚歌劇団の演出家「白井鐵造」記念館と併設されています。
朝7時になると「すみれの花咲く頃」のメロディーが流れ、春野町に響き渡ります。
秋葉山に登る度に聴いています。

駐車場を出て国道362号線を北上すると、すぐに気田川の宮川橋を渡りますが、そこにも天狗が飾られています。


他にも3ヶ所あります コース図の中に画像有り


台風の影響で茶色の濁流が流れていました

中央に崩壊している所がありますが、その下の工事現場を通って、その上部に少し見えているガードレールのある道を登っていきます。

国道に「天竜の森・スーパー林道」方面の案内板の交差点を左に入ります。


K’z ROADの入口でもある

舗装されていますがとても狭い車道で、これまた春野町出身でフェアレディZ生みの親と呼ばれた片山豊氏の名前から「K’z ROAD」とも呼ばれています。


この分岐点を右 スーパー林道方面へ上がっていきます


台風の影響でしょうか? 林道久保田線に山崩れ


林道久保田線からの展望 朝の光 宮川橋も見えます


右の未舗装の林道に入ります ゲートがあり車は入れません

※ 2017年10月時点でこのゲートに立入禁止(人も)の表示が付け加えられています。


さらなる山道に入りますが荒れています

3月の記事でも書きましたが、この未舗装の林道はスーパー林道まで続くもので、久保田古道はこの林道に分断されてしまっています。
何度も交差し横切るのですが、案内板があるわけでもなく、土砂や切り木が積み上げられ非常に不明瞭です。
危険と感じた所は迂回する形で林道を大人しく歩きました。

急勾配が一段落して平坦な所に出ると、台風一過の風が天然のエアコンのように心地よく吹き付けました。
目を閉じて手を広げると、そのまま身体が浮き上がって空を飛んでいるようにイメージできました。
ここまでの疲労を忘れさせてくれるひとときでした。

久保田古道の最大の特徴である地蔵観音様が、決まって登山道北側に7体あります。
場所はコース図を参照してください。(色が変えてあります)
もしかしたら、見落としているものもあるかもしれません。






以上3体はまとめて並んでいます


ポツンと離れた所で、帰りに気づいたものです


横の倒木に「歴史の道 秋葉古道」の木札が






「八町の茶店跡」まで来ると、「秋葉古道・塩の道」本道に合流です。
秋葉神社の第2・3駐車場の裏を古道は通り、「秋葉山本宮秋葉神社上社」に向かいます。
2本の常夜灯も確認できます。


祠の後ろの2本の巨大な杉の木も神木なのでしょう 見事です

秋葉山の歴史ある水源地「機織井(はたおりい)」は、谷底に降りていくような急な下りなので注意が必要です。
今回新たに踏み跡を発見して、歩きやすいコースがあることがわかりました。


2本の木の間に降り口があるので探してください

秋葉神社のゲートのある所より左側、太い2本の木の間のススキが茂っている所です。


車祓所から見る西の神門も素敵です


暑い日は取水舎の水もより有り難く感じます


幸福の鳥居と彼方の天竜川


秋葉神社神門には神々しい光が

自分の体調と相談して、今日なら秋葉寺まで行ける(往復約30分)と判断して、「五の鳥居跡」「石碑」と山を下っていきます。
秋葉寺は天狗神の秋葉三尺坊大権現出現霊場で、天狗関連の道程がつながりました。


秋葉寺山門


秋葉寺山門から本堂

偶然お会いしたご住職と少しお話することができました。
表参道の整備の苦労話や、登山者が熱中症になってレスキューと救急隊が入った話など聞きました。

表参道が季節や天候関係なく歩きやすいのは、秋葉寺ご住職の行き届いた手入れがあってこそです。
お会いになった際は是非お礼を言ってもらいたいです。

また、夏の登山は熱中症の危険と隣り合わせです。
水分補給の準備は当然ですが、自分の体力も十分考えて入山してください。

自分も700メートル地点の秋葉寺から800メートル超の神社までの登り直しは頑張りました。
久保田古道の下りも、無理に山道に入らず林道メインで歩きました。

下りで間違いやすいポイント(特にはじめての場合)があります。
「八町の茶店跡」から少し下って林道と交差する所です。
林道を横切って、山道が続いているのがわかりにくいです。
コース図内の画像を参照に(色も変えておきました)、よく覚えておいてください。


車道まで戻ると日本一の天狗の面が 自分の車も見えます


朝と違う空の色 夏らしい空 雲

午前中の心地よい風は全くなくなり、ただ灼熱の中の下山になりました。
秋葉神社の自販機で追加の水分を購入し、下山したときは全て飲み干していました。

麓の町まで降りてきて、工事現場の人、洗濯を干している人、ノーマークで歩いている猫?までもが気持ちよく挨拶していただき、やさしさを感じ、疲れも癒されました。
そういえば、朝の歩き始めにまたまた犬の散歩の方に会い「早いですね」と挨拶されました。
時間帯からいって当然なのですが、よく犬と会うのです。

今回でシューズの横が破れて、リュックの1部も穴があいてしまい、どちらも1年もちませんでした。
毎週のように使ってきたので無理もありません。
自分のよき相棒たちに、ただただ感謝です。
いっしょによく頑張りました。

距離は18.6km、約7時間、歩数計は31.589でした。
毎時2.7kmはいいペースだったと思います。
この日は帰宅後ものどが渇きっぱなしで、ずっと水分補給してました。

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