半夏生(はんげしょう)とは、夏至から十一日目(7月2日)の暦を指すのと、ドクダミ科の多年生植物「カタシログサ」という草の葉が、名前のとおり半分白くなって化粧をしている(半化粧)ようになる頃でもあります。
この時期だけ白い穂状の花も咲くので、訪れるのを楽しみにしていましたが、雨が続いたため延期が続き、12日にようやく念願が叶いました。
半夏生の県内最大、国内有数の一大群生地
GPSコース図:右上クリックで拡大
この
半夏生の里(天方の里)は遠州森町にあり、昨年の8月に
菰張山(こもはりやま)を歩いたときに偶然に出会い、初めて知ったのですが、里山の風景と小径の雰囲気にすっかり魅了され、今年は半夏生の時期に訪れたいとずっと思っていました。
半分白い・・・半分化粧・・・稀有な美しさ:画像クリックで拡大
農家にとっては大事な節目の日で、この日までに「畑仕事を終える」「水稲の田植えを終える」などの目安にしているそうです。
また、この頃に降る雨を
「半夏雨」(はんげあめ)と言い、大雨になることが多いそうで、最近の被害を考えると複雑な思いになります。
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「見晴台」が新たに今年から設置され、そこからの景色も素晴らしかったです。
地元の有志の方たちの整備に感謝です
見晴台からの風景
癒しの小径を歩く
小径を見守る石仏と門田地区 日本の風景
昨年は門田から鍛冶島に抜けたのですが、今年は逆回りです。
鍛冶島のブルーベリー園横に設置された臨時駐車場を起点に菰張山を周回しました。
地形図では、門田地区から点線経路で菰張山まで続いているのですが、見上げてもどこに道があるのか見つけられませんでした。
舗装路とダートが交互の「曲尾林道」を登っていくことにしました。
曲尾林道は渓谷沿いの緩やかな道
曲尾の清水は名水 顔を洗って生き返る
道沿いの名も無き滝
分岐点を大きく回り込んで、菰張山山頂に向かう道に入ると荒れています。
自動車での通行は自分なら嫌ですね。
キーという鳴き声とガサッというわずかな音がして、もしやと思って少し戻って道下を覗き込んだら、いました。
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カモシカはじっと止まってこちらの様子を伺う習性があるようで、そのときがシャッターチャンスです。
たくさん声をかけたのですが、それでも動かなかったので自分が先に歩き出しました。
それにしても顔をよーく見ると、角の生え方からちょっと怖い感じがします。
菰張山山頂の三角点の画像は、今までと代わり映えしないので省略です。
また展望ポイントからの画像も、もやがかかってイマイチなので省略します。
かわせみ湖から登ったときと同じルートなのでご参考ください。
本来は直進なのだが、冒険心にかられて右へ進んだ
地形図を見て、上の画像の分岐点から門田地区に戻れるかもしれないと、好奇心から行ってみることにしました。
道がないなら戻れば良い、戻るぞと決心していたのですが・・・
結論から言うと、地形図のコース(黒線から点線)はしっかり辿ることができたと思います。
GPSコース図内で緑色の星の間は廃道です。
ルートは確かにあるのですが、使用されていないため荒れ果てたものでした。
最初は踏み跡が確かでしたが、途中からはヤバイ感じになって、息を止めて突破した感じです。
門田を見下ろす所に出てきたが・・・
下からは入口がわかりにくいし、入っていこうとは思わないはずです。
自分も二度とは通りません。廃道です。
民家の敷地を通らなくてはならず、申し訳なかったことも付け加えておきます。
平日でしたが、半夏生の天方の里には多くの方が見に来ていました。
森町の職員の方も写真を撮りに来ていて挨拶していただきました。
ポールウォーキングのグループ(20名)とも鍛冶島の三滝付近で会いました。
森町の方が集まったということで、ふるさとを大事にしているのがよくわかりました。
三滝(みたき)の上流に半夏生の里がある
1年前よりも整備されていることがよくわかって、森町の取り組み・地域の方々の努力が嬉しかったです。
募金箱があったので、協力させていただきました。
まだしばらくは半夏生を楽しめると思いますので、是非お出かけしていただきたいです。
この日歩いた
総距離は16,2km、所要時間が5時間17分、歩数計は25,643でした。
「歩く森町」のコースをとれば安全な林道歩きで、たっぷりとハイキングできます。
日本の風景が残る、里山の中の静かな癒しの空間です。