宝物の風景~はままつの空と物見遊山

「宝物の風景」は浜松健康院のプライベートブログです。何気ないけど心に残った風景を撮影して記録しています。

気分はアルプス?八形山・歴史の散歩道(遠州森町)を歩いて大洞院と蓮華寺を結ぶ

木々が生育できない高山の高度のことを「森林限界」といいますが、たかだか200mにも満たない遠州森町の低山で、森林限界を超えたアルプス山脈の雰囲気を味わえるとは思いもしませんでした。

気分はアルプス?八形山・歴史の散歩道(遠州森町)を歩いて大洞院と蓮華寺を結ぶ

高山のような開放感

当日は台風一過で、午前中は曇り空の下を掛川の「大尾山(おびさん)」を歩き、天気が回復してきた午後から、この遠州森町の「八形山・歴史の散歩道」を歩きました。


コース図:右上クリックで拡大

「歴史の散歩道」とは、遠州森町のハイキングコースで、北は遠州森の石松のお墓がある「大洞院(だいとういん)」、南は萩のお寺で知られる「蓮華寺(れんげじ)」をつなぎ、中央の標高198.5mの「八形山(はっけいさん)」を超えます。
「歩く森町」ウォーキングコース12選にも入っていますが、天浜線森駅から天宮神社まで周回するようになっています。
私は単純に「歴史の散歩道」を往復します。

駐車場は、「蓮華寺」は数台分しかなく、「大洞院」には数も多く余裕があるのでそちらに停め、北から南へ進みます。

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大洞院側のコース入口にある案内板

田の神の乗り物とした馬を曳いて、蓮華寺から大洞院までの約5.5kmを神詣の行事で賑わったという「往古の馬道」でもあります。

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草木がなく山肌が露出した場所が多くあります

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全方位の山脈がきれいに見えます(画像は東方面)

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まるでアルプスの中の山頂の雰囲気?

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中央の山道で「ロマンの丘」を目指します

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遠く森町の西側、新東名が見えます(南方面)

小高い「ロマンの丘」は「町民の森」(公園ハイキングコース)への分岐点にもなっています。
分岐点はこの先にもう1ヶ所あるので、コース設定によっては更に距離を延ばすことができます。
今回は「町民の森」には入らず、「歴史の散歩道」を往復します。

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低山でこのような開放感の道は珍しいと思います

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「ケルン(積み石)」という道標 本格登山の証?

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八形山まであと少し

台風一過の心地よい風が気持ちよく、疲れを忘れさせてくれました。
晴天の夏日には灼熱の道に変わることが予想できます。

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再び森林に入り、山頂へのきつい登りはがんばりどころ

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山頂は南方面の展望が開けています 三角点はもう少し先に

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山頂から少し下った場所に「不動堂跡」と「鏡石」

西暦704年に行基が文武天皇の勅願の不動尊像を祭祀した旧跡で、「小国神社」の社殿が建立創始されたことと関係する伝承地です。
中には立派な不動明王が祀られていました。
明治9年に野火が延焼し堂宇を消失したと説明書きがあります。

「鏡石」は、西暦974年に八形山の頂で蓮華寺の慈海上人が火渡りの修行中に、不動尊像が石に影して光を放ったと伝えられ、三光の鏡石と称された霊石ということです。
鏡石というと、天竜の「光明山」にもありましたね。


きつい坂道を下りきると平坦の長い直線の道が続きます。
「みほとけの道」と名付けられ、多くのお地蔵様が等間隔で並べられています。
あたたかいお心で見守られているようで、安心して歩を進むことができて気持ち良いです。
(画像はコース図内にあります)

見晴場を通過して更に下っていくと分岐点に出て、「中遠広域農道」に出ます。

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左に下りると中遠広域農道 右は広域農道を渡る歩道橋へ

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分岐点にある道標 「八形山登山口」の立派なこと!

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この橋の下の広域農道は何度も車で通過していました

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広く開けた場所は観音堂跡地で片隅には「観音池」

山道の終わり、蓮華寺側の入口には、八形山は蓮の花弁が八枚開いた形から「蓮形山(はちすがたやま)」からきていて、蓮華寺の神仏が祭祀された霊山であるという説明書きがあります。

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蓮華寺近くまで来ると秋葉山常夜灯が

遠州最古の寺院である蓮華寺で参拝した後は同じ道を戻り、大洞院のある北へ向かいました。
再び「八形山」へ登るので大変なのですが、心地よい風と眺めの良い景色のおかげで頑張れました。

「蓮華寺」と「大洞院」については、他サイトにも資料が多いので省略させていただきます。
他サイトにはなかなかないだろう点だけピックアップして紹介します。

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蓮華寺の門を入ってすぐの水場の竜が迫力あります

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大洞院へ下る坂の途中北側にある「御影井戸」

有名な「遠州森の石松の墓」は、元々はこの井戸の近くにあったそうです。
「秋葉の御影水」とも言われるのは、鏡のように自分の姿が水に映っていたのが見えなくなり、秋葉山へお参りしたところ、火盗の難がないように願えば井戸に吉凶禍福が現れると言われたためです。
説明文が難しいので解釈が違っているかもしれません。あしからず。

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深く暗い闇に吸い込まれそうで怖いです

私の停めた駐車場は、この井戸のすぐ下にあります。
車で通行したら気づかないと思います。
貴重なものですが、知っている人は少ないと思われ、穴場中の穴場(井戸だけに)です。

GPSによる統計データによると、距離は6.7kmで所要時間は約2時間40分です。
写真をたくさん撮ったり、蓮華寺で鐘を撞いたりのんびりしての時間です。
平均速度が毎時2.5kmは、疲れていただけに思ってた以上に速く歩けたと思います。

「歩く森町」のコースで、天宮神社まで周回するのは、車道ばかりを歩くことになるので大変だと思います。
「歴史の散歩道」が素晴らしいので、往復か、「町民の森」と合わせて歩くのがおススメです。

トイレは蓮華寺・大洞院にありますが、自販機は大洞院側にしかありません。
(目のつく所という意味です)
暑い日は水分の確保、タオルや着替えの用意をお忘れなく。


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