石打休憩舎から見る山々
東海自然歩道の旅は続く
三舞坂峠から未舗装路の林道に変わる
秋葉ダムからヒラシロ遺跡へ向かう《後編》です。
三舞坂峠は向山(771m)とカシ山(564.1m)の間を抜ける峠道になっています。
2007年に歩いた人の記事を見たところ、当時のハシゴ坂は茶畑の間を通り、抜けてからの道も未舗装路だったことがわかりました。
年月の流れと共に、道の状況や周辺環境も変わっていくのです。
トップ画像の石打休憩舎も以前は北と南の2ヶ所ありましたが、現在は南舎だけになり、北舎は案内板が残っているだけでした。
土砂崩れが起きていた
林道から出る
右:横山 左:秋葉三尺坊 の石標
未舗装の林道から出た分岐点の斜面に石の道標があり、「秋葉三尺坊」の文字があって驚きました。
よくよく考えてみると秋葉山から続いている道であり、昔は秋葉詣で鳳来寺山へと繋がる参拝道でした。
右の舗装された道を下れば「横山」の街で、歩いてきた左の林道は秋葉ダムを経て秋葉山の秋葉三尺坊に向かいます。
2020/05/05
暑い日は救われる 手を合わせて顔を洗う
石打休憩舎からは地味に上り坂が続いて足が疲労してきました。時折廃屋があったり、正にポツンと一軒家という民家がある以外は天竜美林の下を黙々と歩くしかありません。
「くんま水車の里」から「向山」へ登ったときに歩いた白倉峡への道の分岐点まで来ると、「ヒラシロ遺跡」はもうすぐそこです。
2021/07/24
そのとき、きれいなチョウチョがふわふわと飛んでいるのが目に入り、誘われているように感じたので撮影しようと姿を追いかけました。
何とか撮れました
帰宅後に調べて「アサギマダラ」だとわかりました。
アサギマダラは「旅をするチョウ」「海を渡るチョウ」と呼ばれるほど、長距離を移動するチョウで、なかには台湾と日本を行き来するものまでいるのだそうです。
旅をする人間と旅をするチョウが偶然出会っていた、これこそ奇跡、これこそ宝物の風景だと感じてしまいました。
これまた、この年齢になって初めて知ったことでしたが、一気にアサギマダラのファンになりました。
意外と最近の平成4年に発見されたヒラシロ遺跡
以前はちゃんと水車が動いていたらしい 柴休憩舎
折り返してから青空が広がりはじめる
緑の天竜美林と青い空の下をひたすら歩く
長距離(往復20㎞)ですが山頂通過がないので疲労はそれほどでもありませんでした。
GPS装置の不具合で記録できなかったので歩き直しますが、「カシ山」か「箒木山」を含めた周回ができないか考えています。
往路で崩れてたのが復路で整備されてた!
秋葉ダムに戻ると放流口は1つに減っていた
長い年月を経て変わっていくものもあれば、わずかな時間で変わっていくこともある。
そういうものに気が付くことが、宝物の風景さがしに繋がっていくと感じた小さな旅でした。