愛知鳳来寺山の鷹打場・天狗岩からの空!丁石残る参道で湯谷峠・行者越を越えて周回!

ゆかみたけし

2019年02月08日 22:39


鳳来寺山「鷹打場」の岩場からの展望

愛知県の鳳来寺山は、その名のとおり「鳳来寺」という真言宗五智教団のお寺がある本山で、大宝2年(702年)文武天皇の勅命により利修仙人が開山しました。
山岳修験道の霊山で、表参道の1,425段の石段を登るのは大変ですが、非常に良い雰囲気があり大好きなコースです。

2018/09/07

今回は表参道ではなく、麓の「湯谷温泉」から大谷へ移動して「東海自然歩道」と合流してから「湯谷峠」へ登り、「行者越」を越えて山頂を目指します。
湯谷峠までの2つのルートを、どうせなら登り下りで両方共歩いて、GPSで記録してしまおうという魂胆です。

GPSコース図:右上クリックで拡大

飯田線の線路に沿って、湯谷温泉駐車場からかっての宿場町である大谷の町へ、狭い舗装路を歩くことからスタートです。
途中2つの踏切を横断して、3つ目の踏切の手前を右折する分岐点で、東海自然歩道と合流することになります。


鳳来寺まで4.7km・150分 湯谷峠まで2.1km・50分


入ってすぐに東海自然歩道の案内板が設置されている


道端には丁石が並んでいる 画像は四丁目


十三丁目

平坦な林道歩きですが、丁石や仏像などが多く見られて退屈することはありませんでした。
秋葉山表参道、千葉山智万寺(島田市)、本宮山(新城市)などのものと比べてみるのも楽しいと思います。


林道から登山道へ 勾配がきつくなる

道標の下にある丁石は「十六丁目」のもので、下の看板には「注意!マムシ・スズメバチ大発生」と書かれています。
春から秋のシーズンはちょっと怖くて入れないと思いました。
山歩き(低山)は寒い冬、今がベストシーズンです。


荒れた登山道になっても丁石は続く 画像は十七丁



「湯谷峠」を目指す


湯谷と大野の二つの町からのルートの合流点「湯谷峠」


峠を過ぎてすぐ、先に橋が見える


「鳳来寺山パークウェイ」を渡る一つ目の橋


二つ目の橋を渡ると「行者越」


この右手に石碑・仏像・丁石(二十五)など並ぶ

行者越(ぎょうじゃごえ)」は、鳳来寺参道の最大の難所で、多くの修験者がこの岩場を越えていきました。
岩場が多いのは、この近辺の山々(本宮山・宇連山・明神山)の特徴ともいえます。








「鳳来寺山パークウェイ」上の有料駐車場からの遊歩道と合流するまで、変化があり歩きがいもある山行が楽しめました。
鳳来寺山山頂までは、東照宮と鳳来寺のどちらかから選んで、「自然観察路」に入って行くことができます。
今回は反時計回り、東照宮から入ることにしました。
階段を登って左側にある社務所の裏側にルートは続いています。


東照宮の階段を登る:画像クリックで説明書き




時々底が抜けてる木橋もあるので注意



「鷹打場」は見事な絶景ポイント:画像クリックで展望画像

「鷹打場」から時折急登を混じえながら徐々に登って行きます。
距離も長くなり、時間もかかります。
対照的に鳳来寺から山頂までは一気に急登で登っていくので短時間で済みます。
どちらからでもそれぞれ楽しめ、私は毎回交互に変えています。


「巫女石と高座石」を通過:画像クリックで説明書き




岩稜も越え「天狗岩」に到着:画像クリックで展望画像




頂上まであと一息


鳳来寺山山頂


下山時 休憩所は半壊で立ち入り禁止


「奥の院」は修復中:画像クリックで展望画像

「奥の院」は海抜621mに位置し、多くの修験者の修行の場でした。
開祖の利修仙人、霊仏の薬師如来も祀られています。
この上の岩場からの展望も見事です。


岩場の下に建てられた「勝岳不動」も見事


瑠璃坊神 白山大乗坊大神 利修仙人 と書かれている


鳳来寺裏に「石造利修仙人像」:画像クリックで拡大

利修仙人について調べてみると、天皇の病気を治したことによる計らいで寺を建立され、鳳凰に乗っていたことから「鳳来寺山」という名になったそうです。
地元で悪さを働いていた三匹の鬼を改心させ、308歳で亡くなるときは三匹の鬼たちも仙人を慕って供をし、鬼の首は鳳来寺本堂の下に封じられたと伝えられています。

玖老勢(くろぜ)には利修仙人が修行をした護摩所があり、そこから鳳来寺山へ登りましたが、特別な空気感のある場所でした。

2019/01/25


改修の終わった「鳳来寺」


現在石段が崩落している箇所があるので注意

※ 通行は可能 この左手にある「鐘楼」まで行けます

鳳来寺本堂、東照宮の前を通り、遊歩道から東海自然歩道に入り、一旦登り返してから「行者越」を下り湯谷峠へ戻ります。


「湯谷峠」の石碑 右 秋葉山と掘られている

右が往路で使った東海自然歩道で、大野の町から「阿寺の七滝」を経て秋葉山へと続いています。
つまり、秋葉詣で使われた「秋葉街道」でもあり、私が毎月登っている「秋葉山」とも関連が深いのです。

車の置いてある湯谷温泉方面、左へ下山を始めますが、このルートは以前歩いたことがあります。
裏参道とも言われ、石畳の部分もあり、鉄製の階段も多く設置されていますが、暗い深い森の中を進み、途中から林道に変わります。


駐車場近くまで戻る:画像クリックで拡大画像

非常に温かい陽気の日で、花もきれいに咲いていました。
汗もたっぷりかきました。
この日の総距離は13.9km、所要時間は5時間27分、累積登り・下りは939m・945m、歩数計は23,245でした。


「鷹打場」の空


「天狗岩」の空

楽しい山歩き・ハイキングでしたが、とりわけ印象に残ったのは展望地で見られた空でした。
鳳来寺山は半端ない!と最近決まり文句になってきました。
とても素晴らしい山で、ますます好きになっています。

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