医王山 油山寺 礼拝門前
袋井市にある
「法多山 尊永寺」「可睡斎」「油山寺」の三つの寺院を
遠州三山と言います。
その中の
「油山寺」(ゆさんじ)で、4月1日から
4月30日までの1ヶ月間、ご本尊の
薬師瑠璃光如来(やくしるりこうにょらい)の
御開帳が行われています。
本来、ご本尊は100年に1度の御開帳と定められていますが、多くの人に参拝してもらえるように、
33年を1代として
「中開帳」が行われ、今年がその年に当たるのです。
油山寺は
行基菩薩が開山した真言宗の寺院で
「目の霊山」として目の守護、眼病平癒の寺として信仰を集めています。
「天狗杉」軍善坊大権現の霊木を触れることができます
また、山の守護神で足と腰にご利益があるとされる
「軍善坊大権現」も、
「足腰の神さま」として祀られています。
軍善坊は大天狗の姿をし、空中山野を自由に飛行し、足腰に大変霊験あらたかな天狗なのだそうです。
秋葉山の三尺坊、春埜山の太白坊と同じ天狗繋がりで、この地域の天狗信仰の歴史を感じます。
(※三尺坊は現在隣の可睡斎に祀られています)
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本堂は250段の階段を上がった山頂にあり、参拝するのに丁度良いウォーキングになります。
さらに奥には
「大使山自然観察の森」が広がっており、1周するとハイキングを楽しむこともできます。
御開帳は、高齢の方や足の不自由な方も参拝できるように、入口近くの
「宝生殿」(ほうしょうでん)で行われています。
最初の画像の礼拝門を入った所、右手で受付(中学生以上500円)をして、資料をもらって
「ごりやくめぐり」など拝観できます。
作品保護のため
室内の写真撮影は禁止となっています。
国指定重要文化財の山門を入ります
貴重な機会ですので、興味のある方、健康を祈願したい方は是非お出かけください。
御開帳拝観の後は
「薬師本堂」までを往復しました。
国指定重要文化財の三重塔
瑠璃(るり)の滝の横を歩く(帰路)
瑠璃の滝(るりのたき)の「瑠璃」は、ご本尊の「薬師瑠璃光如来」の「瑠璃」からきていると思われます。
孝謙天皇が
眼病平癒を願い、この滝の水で眼を洗浄したところ全快したといわれています。
また、昔は石油が湧き出していたことから「油山寺」と名付けられたそうです。
画像の赤い建物の奥に滝があり、修行場ともなっています。
今回新しいデジカメを使用したところ、設定のミスで画像を貼り付けることができません。
使用できる画像が少なく、うまく伝えられないのが残念です。
三重塔、薬師本堂前には桜が咲いていて、美しい建物と花のコントラストがとてもキレイでした。
画像に写っている人は、当日同行した私の母です。
80歳を越えていますが、元気に歩いて参拝できました。
健康に感謝です。
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法多山や可睡斎と比べると、建物などが古いまま残されていたり、より山奥の中にあるため、落ち着いた雰囲気で自然を身近に感じられます。
遠州三山の三つの寺院は、距離的にも近い所にあり、まとめて回ることも十分可能です。
油山寺の駐車場は無料で利用できます。
※2017年8月にGPSで大使山の森を歩いた記録をとりました。