前記事にて、12月16日に秋葉山にて行われた
「秋葉の火まつり」の秋葉神社編をご紹介しました。
今記事では、火防・火伏の神である
「秋葉三尺坊大権現」の出現霊場であり祀られている
「秋葉寺(しゅうようじ)」の火祭りの様子をお伝えします。
白い凧を抱える僧が立つ護摩壇に火がつけられた
12月15・16日の2日間で行われる「火祭り」ですが、15日は全国各地の火祭りを回る三尺坊様をお送りし、16日はお戻りになる三尺坊様をお迎えするのだそうです。
2017年に参加した際に知ったスケジュールで、
17時より大祈祷が行われるのに合わせ、麓の「秋葉山表参道駐車場」を15時15分に出発して表参道を登っていきました。
祭りの用意がされた秋葉寺に到着:画像クリックで拡大
大きなのぼりが風に揺れ、境内中央には今宵の祭典のための護摩壇が用意され、いつもの静まり返った空気とは違っていました。
上画像はクリックで拡大しますが、四方からの長い竹竿は白い凧と繋ぐためのものです。
17時になるとアナウンスが入り、山門を入った所で三尺坊様をお迎えする儀式を行うために移動しました。
僧侶の方と、このときはまだ少数の参拝者で行われ、三尺坊様の分身の御姿となる御幣が希望者に分けられました。
これは1年を通して1ヵ月に1枚ご祈祷されながら作られたものです。
2017年は夜の餅撒きの前だったので変更されたようです。
「大国殿」 灯籠が灯っているのもレア
本殿にてお経を読むというので、私は先に山頂の秋葉神社まで行って参拝と食事を済ませました。
この日は足の調子がとても良く、気持ちよいぐらいに動いたのですが、心臓がそれに追いつかない感じで息が乱れました。
汗もたっぷりかいてしまったので、冷えないように着替えもぬかりなく行い、秋葉寺に戻りました。
今年はいつもより温かくて楽だという声も聞こえてきましたが、夜になると足元が冷えてきました。
「天狗汁」が振舞われ、身体の中から温めてくれます。
20時半から「大黒殿」にて読経が行われた後に餅撒きがあり、21時より「火祭り」が始まります。
護摩壇の上に僧が一人立って凧を持つ
御神木の杉の梢の下で焚かれた神火
神火が護摩壇へ運ばれる
護摩壇に神火が入れられる
火の勢いが増していく 四天の荒行
火の勢いで凧が舞い上がった:画像クリックで拡大
やがて凧は風と火により落ちて参拝者が奪い合います
ご利益のある凧の紙を手に入れた方の多くが周囲の人に分け与えていて、私も貴重なものをいただくことができました。
この独り占めしないで自ら分け与える心遣いは素晴らしいなあと感じました。
激しい炎とは対照的なやさしい気持ちが見られて嬉しく思いました。
祈りと刀の力で護摩の火が静まっていく
行者による火渡りが行われる
このあと参拝者の火渡りも行われ、私も体験させていただきました。
2度目なので素早く裸足になって順番に並び、行者さんから身を清めていただくと、無心といいますか心穏やかになって火の上を歩いていたのでした。
渡り終えると記念品がいただけるのがまた嬉しいのです。
靴を履いたら再び山頂の秋葉神社へ登り、10時からの祭典を見たのでした。
「火まつり」と「火祭り」、ひらがなと漢字表示に分けたのは、神社とお寺それぞれのHPに合わせたためです。
夜中の山上でのお祭りということで、参加するのはなかなか大変なのですが、その分清められた感じがしました。
今度は2020年元旦、初日の出と初詣で行かせていただきます。
すぐですね。