秋葉山の裏参道(塩の道)で崩落した橋を越え「前不動」を経て秋葉神社へ!

ゆかみたけし

2019年04月03日 21:10

新元号が「令和」に決まったことを、秋葉山の北方の山奥の中、「塩の道」を下山中に知りました。


橋が崩落した場所が2つもある険しい「塩の道」

今年2月に表参道から秋葉神社を越えて、秋葉山無線中継所のある942mの三角点まで行ったので、今度は更に北上して「前不動」までと思ったのですが、逆に「前不動」まで別ルートで上がって来られないものか調べてみました。
すると、下平山という地区にある「八幡神社」が塩の道の出入り口になっていることがわかり、そこを目指せば何とかなるだろうと地図上でルートを検討しました。

GPSコース図:右上クリックで拡大

地形図を見ても示されていないし、塩の道をずっと北上していく方のブログを見つけましたが、細かなルート案内(GPS記録)はありませんでした。
上の私が辿ったGPS記録は、探索しながらなので迷走もしていますが、貴重な資料となると思うのでご参照ください。


「青谷ポケットパーク」:画像クリックで周辺ガイド地図

秋葉ダムから北上した国道152号線にある「青谷ポケットパーク」に車を停めさせてもらいました。
なるべく麓から歩きたいと思っていたのでここを選んだのですが、停められる台数が少ないのでちょっと失敗したかなと思います。

周辺ガイド地図に「八幡神社」からの塩の道が示されているのを確認しました。
スーパー林道まで簡単に上がれそうに描かれていますが、実際は本当に大変な道のりでした。


吊り橋「峰之沢橋」を渡ってスタート


橋上から北側の展望:画像クリックで南側展望


長い吊り橋でした 左手に見えるのが青谷ポケットパーク


車道を避けてこのような道を登っていきます


急斜面のお茶畑の中も通ります


細い階段を上がっていきます

急斜面の立地なので車道は大きく九十九折を繰り返して登っています。
そこを歩いていくと距離が伸びて大変なので、画像のような細い路地を登っていくのですが、迷路のように入り組んでいたり、民家に入っていってしまったり、急勾配なので歩くのも大変でした。


下に見えるのは製材所

今回は寄らなかったのですが、上の画像に見える製材所から奥へ進むと、「峰之沢鉱山」の跡地が見られるそうです。(ストリートビューで見ることができます)
製材所は採掘場跡地を利用しているので、銅鉱石積出施設が残っていて、廃墟ブームもあり訪れる人も多いのだとか。
とりわけ有名なのは鉱山住宅の廃墟なのですが、最近は半分埋め立てられ、近づくのも困難になっているそうです。
興味のある方は検索してみてください。


「下平山農村公園」は小学校の跡地:画像クリックで校歌説明書き


当時からあるというヒラヤマスギと門柱

かっては、非常に多くの人が鉱山で働き、こんな山奥に大きな街を形成していたといい、立派な小学校もあって子供達が通っていたのかと思うと不思議な感じがします。
私はとにかく塩の道、その入口である「八幡神社」を目指しました。


「妙蓮寺」が見えてきた


変わったところに鐘があります


神社に到着と思ったら違った

鳥居が見えて、「八幡神社」に着いたと思ったのですが違いました。
地図にも出ていない神社で、八幡神社は更に北方へ進みます。
すると立派な鳥居とそこから続く長い石の階段が見えて、あれこそ八幡神社で間違いないと思うのですが、どこから入るのかわかりません。
仕方なくそのまま進んでいると分岐点があり、大きく回り込んで神社に到着しました。

後からわかるのですが、畑の中の細い道が参道になっている(直進ではない)のですが、何の案内もないのでとてもわからないと思います。
GPS記録をズームインして確認してもらうとわかると思います。


「塩の道」は神社に入らず右手に進んでいた:画像クリックで八幡神社画像


町石を兼ねた常夜灯があり、その奥には地蔵観音が並ぶ


大きな倒木、落枝や落ち葉で荒れ果てていた

塩の道は、八幡神社の境内の隅にある簡易トイレ裏をかすめる形で山の中に入っていました。
スーパー林道まで上がり、その地点には「前不動」があり、秋葉神社までの道のりを「裏参道」ということもあるようです。
町石を兼ねた常夜灯が並んでいるのは、秋葉ダムからの「東海自然歩道」の参道と同じで、そちらも「裏参道」と呼ばれています。
かって栄えた秋葉詣の参道は多く存在していたわけで、どちらも間違いなく「裏参道」といえます。

2017/06/01

私は分け方として、今回の「塩の道」と「東海自然歩道」の二つに括弧書きで示させてもらいます。









ご覧の通り、多くの常夜灯が残っている参道でしたが、一部不明瞭な部分があったり荒れていて、小さな白い「塩の道」の案内板がないと迷ってしまいそうでした。(一度ミスコースした)
2ヶ所で沢(枯れてる)を渡る橋が崩壊していて、最初の画像はその一つです。
ただ迂回路は確保されているので、通行には問題ありませんでした。
急登もあり、距離も長くなるので時間もかかり、体力的にハードなコースでした。
夏場はちょっと進入をためらうような道で、私は冬場に歩くことをすすめたいです。


ついに「前不動」に到着:画像クリックで説明書き


立派な「塩の道」の石碑も立っている


941.5mの二等三角点 本当の秋葉山山頂?


雪渓の素晴らしい展望が見られた:画像クリックで拡大



表参道からは見られない展望

この地点から秋葉神社までの道のりは下記記事に詳しいのでそちらをご参照ください。
前回よりも疲れのためか、秋葉神社まで遠く感じてしまいました。

2019/02/22


さくらと神門のコラボが美しい


お決まりのショットですが、見飽きない展望です

復路も同じ道を下りますが、道を見失わないように注意しましたし、落枝に足を何度もすくわれそうになりました。
八幡神社から、そのまま塩の道を進んでみましたが、なだらかで歩きやすい道で、途中に廃屋や建物の痕跡、石垣などが見られました。
分岐点も多くありますが、道標があるので迷うことはありません。


「道祖神」に出てきた:画像クリックで別角度

下調べで画像を見ていた「道祖神」の場所がはっきり分かりました。(GPS地図参照)
塩の道は更に北上して続いていくのですが、私はここで駐車場所へ戻らなければなりません。
車道歩きは嫌なので、ヤマカンで細い路地に入ってショートカットして行ったのですが、やはりうまく行かず、同じ所に戻ってきたりして迷子状態になってしまいました。

ズームインしていくとわかるのですが、実際は歩道が繋がっていても、現地では民家に入ってしまいそうに見えるのです。
最後の最後に大幅なタイムロスをしてしまいました。


崩落した橋の下を歩いて沢を渡った

総距離は23km、所要時間は7時間50分、累積登り・下りは1950m・1968m、歩数計は35,753でした。
最後の道迷いで数字が大きくなってしまったのはありますが、このコースは愛知県の「宇連山」に匹敵する難コースではないかと思います。

2019/03/02

秋葉山には鉱山跡や廃墟などもあり、奥が深いことを再認識しました。

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